かなり前、韓流アイドルグループの少女時代に熱中していた時期がありました。
彼女らのダンスって、不思議な魅力があるんですよね。
「少女時代のダンスを見ると脳が若返る」なんて噂も一部であったくらいですからね。
その秘密ってなんだろう、と深堀りしてみたところ、リズムの取り方に根本があるのでは?と思ったんですよね。
欧米と日本人のリズム感の違い
まず前置として、欧米と日本人のリズムの取り方、どちらが優れているか、という比較をするつもりはありません。
優劣ではなく、あくまで特性です。文化の違いでもありますしね。
ダンスで比較すると分かりやすいですが、欧米のクラブのダイナミクスなダンスと、日本のこじんまりとした盆踊り。
リズムの取り方が全く違うとよく言われんます。
日本人のリズムの取り方は、いわるゆアタマノリと呼ばれるもので、小節の強拍(4小節だと1拍目)又は表拍(4分音符)に標準を合わせるノリ方です。
下記のようなリズムだと、下部枠線のようなイメージでしょうか
対して欧米人のリズムの取り方は、裏ノリと呼ばれるもので、弱拍(4小節だと2・4泊)や裏拍に標準を合わせます。
さっきの譜面だと、こんなイメージになります。
救急車のサイレンの音の聞こえ方なんかにも、明確に違いが現れます。
日本人は「ピーポーピーポー」と、高い音が先に聞こえるんですが、欧米人だと「ポーピーポーピー」と高い音が後に聞こえるそうです。
日本人に馴染の三三七拍子も、音の有無に重きをおく、日本人独特のリズムの取り方が現れていますね。
3発出す×2→7発出すと、休符や長さの概念があまりないんですけど、
譜面に起こして長さの概念を加えると、何てことない4分の4拍子なんですよね。
三味線等の和楽器の合奏のスタートだと、「はッ」と一呼吸で演奏を合わせるんですけど、音を「合わせる」事に重きを置いているからなんだと思います。
対して欧米だと”ワン、ツー、スリー、フォー”とカウントで合わせる。「ノリ方の共有」に重きを置いているんですね。
体の動きだと、表拍で体が沈むのがアタマノリ。
裏拍で体が沈む(表拍で体を伸ばす)のが裏ノリです。
アジアと欧米の融合?
我々アジア・黄色人種は小刻みな動きが何かと得意です。
オリンピック100メートル走なんか見ると一目瞭然で、歩幅が小刻みですよね。
本来、欧米のダイナミクスな動きにマッチした裏ノリを、細かい動きが得意なアジア人が踊る。
その融合が、少女時代のダンスの魅力の正体なんじゃないかな、と個人的には思っています。
もっと前でも、裏ノリで歌うアイドルは当然いたでしょうが、昔はダンスというより「振付」に近い印象なんですよね。
それが最近になって「ダンス」になり、うまい具合にアジアと欧米の融合を果たしているのではないでしょうか。
最近の坂道系のアイドルの熱狂ぶりを見ながら、そんな事を考えていました。
以上、勝手なリズム主観でした。