ドラムの「ド」の字も知らなかった俺にぴったり
このサイトの企画を考えたときに、真っ先に思い出したのがこの本です。
もう出版されて30年も経つのか…。
高校生の時に手に入れて、2年くらい使った後に、当時ドラムに興味を持った後輩に譲りました。
今回、改めて取り寄せて中身見たんですけど、情報の古さに驚き半分、懐かしさ半分。
今では当たり前に普及しているツインペダルが、まだ出始めのころで稀少アイテム扱いですからね!
それこそ、その前の時代でツーバスプレイをしたければ、まんまバスドラムを2台用意する必要がありましたからね。
技術の進歩に感謝するとともに、情報や機材が豊富な時代に生まれた事に、本当に有難みを感じますね。
この本の何が良いって、すごく丁寧に教えてくれるんですよ!
ドラムセット全体の紹介から始まり、セット図、各パーツの紹介&譜面に起こされた時の音階、ケースの種類、スティックの握り方や姿勢などなど
全て写真付きで。
しかも著者の坂田さんの口調がこれまた優しいんだ。
ドラムパターンの省なんかは、手と足の図付き!
ここまでわかりやすい本あるだろうか。
この本の影響あってか、俺も誰かにドラムを教える時に、「右足」「左手」で図解したり伝えたりしましたからね。
「まず1.2.3.4.1.2.3.4…と右手でたたきながら数え、1で右手と右足、3で右手と左手…」
みたいにね。
反面、フレーズやパターンの教本としては少し物足りないけど、
知識ゼロからでも充分バンド演奏できるまで辿り着ける本です。
当時、俺もドラムの「ド」の字も知らない様な初心者でしたけど、この本じゃなかったらすんなりドラムに入り込めなかっただろうなぁ…。
衝撃だった、著者の「言葉」
これが一小節分にあたり、これを何度も繰り返せば、基本的には曲になってしまう。
たったのこれだけでだ!ドラムって簡単だろ。
ビギナーズハンドブック ROCK DRUMS 著者:坂田 稔
今でも心に焼き付いて離れない。
ドラムって簡単だろ。
初心者にとって、これほど衝撃な言葉があるだろうか。
大分胸が軽くなったのを覚えています。
そう、基本的なリズムパターンを一つ覚えてしまえば、それを繰り返すだけで曲になってしまうのがドラムという楽器。
極論、手拍子で歌っているその手の音を、単に派手にしているだけなんですよね。
もちろん、ちゃんとステージで演奏となれば、まったく簡単ではなく、色んな知識や練習が必須なのは言うまでもない。
でも仲間内で、初めて合わせて演奏するなら、これくらいの心構えで十分。
ドラムだけじゃなく、その後の人生でも影響を受けました。
自分に対しても人に対しても、この本の坂田さんのテンションをまず思い出し出すようにしています。
まず、いかにして肩の力を抜いてもらうか、ね。
反面、この他の教本では、内容が割と厳しいんですがね(笑)
初めて出会ったのがこの本で本当に良かったと思います。
イトーヨーカドーのCDコーナーで出会い、
帰ったその日に、寝る間も惜しんで読みふけってドラムへの思いを募らせ、
そして初めてスタジオで叩いたドラムセットの、感触の重さと音の大きさ。
本を見ると、当時の景色が鮮明に蘇ります。
次回から、実演を交えて紹介したいと思います。